軽率生まれ軽率育ち

推しと推し未満と推しの概念のはなし。

舞台「WILD」

しい子ちゃんです!お久しぶりです。大変放置。

SHIROTORAぶりの全然とむくん関係ない舞台の観劇日記です。


先日見てきました!

舞台「WILD」

www.wild-stage.jp

中島裕翔くん主演の舞台です。

特に誰にも言わずに行こうとしてたんだけどチケットの取り方分からなさすぎてジャニーズ有識者にちょっと聞いた。みんな優しいから教えてくれた。ありがとうございます…ネット販売ないんですね!危ない

 

取れたら行こう、ぐらいの感じではあったんですが、ばっちり早めに起きて着替えてLoppiの前に行きました。笑

最近もう夜行バス乗るのがしんどくて、昼バスで前日に移動したいんですよね。そんな感じのことを思ってた時偶然知ったのがWILDでした。

 

私、彼が結構好きで、ドラマとか出てたら絶対見てる!っていうぐらいのライトな感じです。
いや、ほんとにただの茶の間なんですけど…(もし裕翔くん担が見てても怒らないでください…(TT))

なので主演舞台、気になる気持ちしかなくて、うっかり軽率しました。

 

あらすじ

以下公式HPより引用。

物語は、2013年にアメリカ国家安全保障局NSA)の元局員エドワード・スノーデンが、アメリカ政府の行き過ぎた個人情報収集の手口を内部告発した事件に着想を得て書かれました。インターネットで結ばれた現代社会がさらされている倫理的・社会的脅威を象徴する「スノーデン事件」。テクノロジーの進化がプライバシーの概念を侵食しつつあるユビキタス監視社会に対して、バートレットが鋭く鳴らす警鐘とは……? 

主人公アンドリューは、モスクワの「特徴のないごくありふれた」ホテルの一室に身を潜めている。

すると、アンドリューを助けに来たと言って、見知らぬ男と女が順番に訪ねてくる。 1人目の訪問者の「女」は自らを「ミス・プリズム」と名乗り、アンドリューのガールフレンドのこと、両親のこと、 すべての情報を握っている。そして2人目に訪ねて来た「男」は、その「女」のことは一切知らないという。自分こそがアンドリューを助けに来たのだ、と。 しかし次第に、アンドリューはこの世界のすべてが不確かであることに気がついていく。確かだと思っていたこと、人、物、すべてが崩れていく。 個人のアイデンティティから、「特徴のない」ホテルの一室まで……。

 
あらすじ、今ちゃんと見たんですけど、ほっとんどネタバレでは?!笑

 

 感想


前半当たり障りなくあらすじに掛かる部分だけ、、後半は少し踏み込んだネタバレです。

面白いんですが、これを隅々まで面白いと感じる知識とかそういうものが私には不足しているな、というのが個人の感想です。やっぱり物を楽しむには知識とか思考力が必要…!
間違いなく見てよかったし、語彙力が無の感想を言ってしまえば「とにかくすごかった」という言葉しか出ない。
でもこれを見ないのは勿体ないな…と思います。絶対見ろ!ってわけじゃないけど、現代を生きているなら見た方がいい作品だと思います。

元がイギリスで上演された舞台だから馴染みがあるテイストではない、という感じも私が全力で楽しめなかった一因かも。
ずっと何かが起きていることに食らいついて行くので精一杯でした。
海外ドラマも洋画も全く見ないもんで、文章の組み立て方がそちら寄りだったから、馴染みがあればスッっと飲み込みやすいんだろうなぁって思います。

ストーリーに関しては、まずスノーデン事件、恥ずかしながらこの作品をきっかけに知りました。
たまたまツイッターで上演時間を検索していたら「スノーデン事件について調べた方がいい」というツイートを見かけて、公演前になんとなく観た程度ですが、いや見ておいてよかった。あらすじも見ずに行こうとしていたぐらいですからまったく情報が入ってなかったんですよね…笑
観劇する直前に調べたばっかりに、すごく大きな出来事だった、というところまでしかたどり着かず、後日談などは見れてない状態でした。

ただそこに関しては丁度「そのあとの物語」を描いているからまっさらな気持ちで見れたのは大きかったです。

先に軽い情報だけ入れて舞台をみて、再度答え合わせをしたうえでもう一回舞台見るとちょうどいいような感じが、私的にはしました。
映画もあるようなのでその辺を間に挟むようなイメージですね…

この舞台の肝はストーリーもそうですが、どちらかといえばお芝居の見せ方とか演じ方とか、そういう部分なのかなと。
「この後どうなるんだろう」という謎の多さ、出演者のチェックもせずに見に行ったからだけど、このあと誰が出てきてどんな展開がされていくのか、「魅入る」ってこういうことだな、と思いました。最後終わった時にモヤモヤとした気持ちと、なのにもうこの世界は覗けないという寂しさ…不思議な感覚。途中は「いつ終わるんだろうこれ…どこがゴールなんだ…?」と思ってたのに。

だから見終えた後はもうめちゃくちゃいろんな感想を漁りました。WILDの世界を理解したい、また見に行きたいという気持ちがすごく溢れて。
それぞれの解釈とか答え合わせが纏められているものが多くて、良いジャンルですね…
用語とかも他の方が細かくまとめてくださっているので本記事では割愛します。
そういう記事を読んでる中で裕翔くんが雑誌のインタビューなどでいろいろと話していたことを知って、いろいろと感慨深い気持ちになりました。


まずそもそもストレートプレイだってことも分かんないままとりあえずチケット取ったし見に行ったので、多分だけど想定されてない客層…笑 フラっと当日券あるらしいし見に行くか~!みたいな観劇が趣味の人は入れないんですもんね…!笑(私はそういうタイプではないけど)
いやほんと怒られそうこんな奴が1席を埋めてしまってすみませんすぎる…


以下ネタバレ。大してストーリーには触れないです。

 

登場人物はたったの3人。ストレートプレイの舞台は初見でしたが、主演の裕翔くんは上演時間の約100分間、ずっと舞台上にいます。
開演して間もなく明転して「いつ捌けるんだろう」「セットって固定かな」とか思っていたのですが、話が進むにつれ「あっ、これ一生ここだ」と気が付きました。ここで気がつくのあまりにも事前情報入れてなさすぎるのがバレる。

いや~裕翔くんすっごいなあ!かっこいい。
私の大好きな人(あえて濁す)もちょっと前にずっと出ずっぱりな主演してたけど、またテイストが違う。
見てよかったと、見に来てよかったって素直に思いました。
普通にこれから先の映像作品見るのが楽しみ。これが糧にならないわけが…

めっちゃどうでもいいんですけど私アイドルとかにファンサをされてきゃあ!ってならないんですけど(嬉しいし舞い上がるけど、悲鳴とかは上げない)、年末のカウコン(だっけ)で裕翔くんは背中しか映ってなかったのに、誰かにファンサしてるの見て被弾したんですよね…笑 下関のホテルでベッドに倒れました、こわい。

話を舞台に戻します…

ずっと舞台上にいるから、舞台上で給水してるシーンが合って。でもそれもちゃんとお芝居の一つに組み込まれてて、邪魔じゃないんですよね。
しっかりと必要なタイミングで給水されていて。

あともう携帯電話の代わりに鳥はいってるの無理すぎてヒヒヒってなっちゃった。ピーブゥーーーーーー
あんなのなったら普通に舞台上で吹き出してしまう…アンドリューは大まじめなのでめっちゃ怒ってたけど笑
あのあとベッドの上にいるの踏んでまたピーブゥーーーーテロされて吹き出しました。ふふ。
淡々と真面目なストーリー展開の合間にこういうの突っ込んでくるのですごく面白かった笑

アンドリューを翻弄する二人もめっちゃすごい…なんかこの二人の力量がほどよくて、アンドリューが翻弄されているのが一方的に見えるというか、リアリティが生まれてたなあと思います。「ここは翻弄される芝居!」みたいなんじゃなくて、もう私たちが翻弄してますよみたいな。
それに裕翔くんもしっかりアンドリューとして応えていくから、見ていてこっちもイライラしちゃうし、ドキドキした。感情移入しやすかったです。

電話線を切った→繋がるぞ→中身が無い
の展開に関してはいまいち何でそんなことを…?という感じなんですが、あえて食い違う発言をさせることでアンドリューがそういう思考回路になるようにする為の作戦なのか…?

最後の方、見ている私の心も不安定になって「今ここは現実だろうか…?」という気持ちになりました。
2階のB列とかだったのでオペラグラスを使って見ていたのですが、ミス・プリズムが自ら刺した手から流れる血の描写もリアルで、普通に痛い!って思ったのにフェイク。いやまあそれは!そうなんですけど!笑

私が私であるという証明は本当にはできないし、今ここにある空間が本物であるという確証もない。そもそも本物って、なんだ・・・?

全ての物において正しいことを証明することは難しくて、そりゃあシステムとして証明書だったりがあるけど、その証明書が本物である証明は?
この世界のすべてがそういうものの上に成り立っているからこそ、政府が国民をだましていた、なんてこと作中の言葉を借りれば「みんながそれを知っていた」し見て見ぬふりをしているので、この事件そのものは革命が起きるほどのものにはならなかったんだろうなと思います。

最後、アンドリューが部屋を出る時、街の喧騒に消えていく彼が今後どうなるのか、心配というのとは少し違うんだけど…なんというか苦しくなりました。

余裕があるなら絶対もう一回見てたな…ウーンみたい。結構最後の方の
見たいという気持ちだけでとりあえずブログを書きました。笑

ギミック系、何が起きたか分からなかったり違うところ見てたりしてて、あれっ…?!ってなってしまったので…悔しさ!

もう東京公演千穐楽終わってしまって、今大阪ですかね…
素敵な作品に出会えてよかったです!